装飾のある1号墓の3Dモデルや東側群の3Dモデルを使った動画などは記事にしたとおり。
この横穴墓群の最近の調査は、”自然崩壊に伴う発掘調査及び範囲確認調査報告書”となっていて、実際に西側群などは斜面自体が崩落するなど内部見学は難しい状況となってきています。
道案内と説明でついてきてくださった上毛町の方からも保存も記録も難しいようなお話を聞いていたので、即興でThetaSを横穴墓奥まで突っ込めるシステムを構築。
えぇ、まぁ・・・
1.5mほどの一脚(SLIK_sポールII)+マクロ撮影用のV4ユニット+三脚
カウンターウェイトが心もとない感じですが、基本人が握って固定します。
一脚のみを突っ込んで・・・もやってみたのですが、暗所だけにThetaSの露光時間が長くなりぶれることが多かったので、三脚での安定性向上と人が握ることの安心感を付け加えました。
ThetaSの撮影画像に人が移りこむことが懸念されますが、開口部方向は光量が多く真っ白になるためそれほど問題ありません。
百留横穴墓群_西側群_最奥から二基目(おそらく) - Spherical Image - RICOH THETA
百留横穴墓群_西側群_最奥から二基目か三基目(たぶん)。
敷石に大きなものと小さいものを使っていること、玄門が削れていてそのラインは奥壁まで続いていること、亀裂があり植生の根が見えていることなど、危険を冒して入室をしなくてもそれなりに写真撮影ができました。
Wi-Fi操作の可能なデジカメでも類似のことは出来そうですが、デジカメ向きを変える必要があるため追加のリモート電動雲台などが必要になりそうです。(その分より高画質にできる可能性はある)
同様のことを行う際には、Theta用のハードケースを使用したほうが多少安心できます。
さて、このシステム?には続きがあります。
実はThetaのハッカソンで全天球画像から測量できるソフトとは別に、ThetaSを使用した測量ソフトを見つけていました(「Info360」サービス)。Thetaの向きなどを変えずに一定間隔で撮影。特定箇所のレーザー測定と組み合わせて、計測結果が組み込まれた全天球データや3DCADが出来るというものです。
SLIK_sポールIIの伸縮やV4ユニットの伸縮機能を組み合わせすると、横穴墓の中で一定間隔の画像が撮影できます。スマホ用のレーザー計測器やRealsenseを一脚の先端部分につけておけば壁の特定箇所への距離がわかりますので、このソフトに必要なデータは取得できます。
残念ながらお試しソフトや処理のみ依頼は出来ないとのことでしたので実現はしていませんが、もしかしたら複雑な構造の無い横穴墓を測る最強機器になるかも・・・。
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