注意事項と3次元データの共有について

〇注意事項

3次元データのサイズによっては、高額な通信費用が発生します。Wi-Fi接続状態のスマートフォンまたは定額回線でのPCブラウザでの閲覧を推奨します。

〇横穴式石室/横穴墓の3次元データを使用してみたい方へ

古墳や横穴式石室/横穴墓の3次元計測を行った記事は見つかるものの、取得データ自体に殆どアクセスできない3次元データ。レーザーやSfM/MVSと比べ粗いデータではありますが、使用してみたいという方がいらっしゃいましたらご連絡ください。ただし、管理者/自治体との契約により、利活用が制限されている場合があります。

〇横穴式石室/横穴墓の3次元データを引き継ぎたい方へ

個人の3次元データではありますが、複数の要因で立入ができなくなった横穴式石室/横穴墓が多くあります。今後、個人でのデータ管理が行えなくなる/デジタル遺品化することを考慮し、データ相続先の研究者さん団体さんを緩く募集します。

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2016年6月27日月曜日

トレンチも3Dデータを残すべきかも(安価ならね)

昨年の秋ごろから幾つかの箇所の発掘調査にお邪魔して、いままで3D化したことの無かった内容を撮らせて貰っています。

その中で壬生町車塚古墳牛塚古墳でトレンチを3Dスキャンしたものに加えて、写真測量したものが作成できました。当初、トレンチの高さ2mくらいのところで水平に連続撮影しパノラマやオルソチックな物が出来ればと思って撮影したデータでしたが、Pix4DMapperMeshの力を借りて3Dモデルとなりました。





上が写真をPix4DMapperMeshで処理したもの、下がStructureSensor+Skanectで撮影したものです。
現地で3Dスキャンを実施させてもらった際、自身でも”局所的には3D化可能”くらいに思っていたのですが、10m*1mのトレンチを何とか撮りきりました。ただし、写真測量側と比べてみると、平面にそれほど違いは無いものの奥行きや傾きにずれがあります。(どちらが間違えているかは不明)
写真測量のほうが当然テクスチャーがわかりやすく石材の構成は分かり易いかな。
(図化されていた学生さんの図と比べてみたい・・・)
石材部分の凹凸再現にはそう差はないように見られます(Matcap表現で確認してみてください)

レーザースキャナの得意レンジではないので約2mほどのトレンチ東端部分をさらに追加。
写真測量でもざっくりになっている石材の形状(十数センチの川原石)をある程度再現していることがわかります。




全体像の奥側石材が濃密にある側が本来の墳丘面。
そこから落ち込んで石材が薄くなっている場所は後世の改変部分とのことです。


同じタイミングで牛塚古墳の2015年度第1トレンチを3Dスキャン。
石敷き遺構部分と周溝端の二箇所に分けてスキャンしたものを手動連結。
こちらも前のトレンチ同様深さが少し変なデータになっているような気がします。



精度的にまだまだ考えるところがある写真測量や3Dスキャンですが、3Dスキャンは現地確認が可能。写真測量にしても撮影自体は数分程度と格段に手間はかかりません(寝ている間にPCぶん回しておけばOK)作業進捗や上層撤去の際にも簡単に記録が残せます。

範囲確認などされた後に埋められてしまうこういったトレンチですが、どこまで掘るか地層はどうかなど調査されている方の成果。ある意味芸術品です。
平面図への長方形や見栄えのいい写真1枚にとどまらず、簡易手法による3Dモデル記録を発掘開始から終了まで・・・なんていうのもどうでしょう?

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