注意事項と3次元データの共有について

〇注意事項

3次元データのサイズによっては、高額な通信費用が発生します。Wi-Fi接続状態のスマートフォンまたは定額回線でのPCブラウザでの閲覧を推奨します。

〇横穴式石室/横穴墓の3次元データを使用してみたい方へ

古墳や横穴式石室/横穴墓の3次元計測を行った記事は見つかるものの、取得データ自体に殆どアクセスできない3次元データ。レーザーやSfM/MVSと比べ粗いデータではありますが、使用してみたいという方がいらっしゃいましたらご連絡ください。ただし、管理者/自治体との契約により、利活用が制限されている場合があります。

〇横穴式石室/横穴墓の3次元データを引き継ぎたい方へ

個人の3次元データではありますが、複数の要因で立入ができなくなった横穴式石室/横穴墓が多くあります。今後、個人でのデータ管理が行えなくなる/デジタル遺品化することを考慮し、データ相続先の研究者さん団体さんを緩く募集します。

記事への秘匿コメント、Sketchfabアカウントへのメッセージ、ストリートビューの公開アカウントなどお好きな手順でご連絡ください。





2017年2月27日月曜日

数年で進化する考古学と3Dプリンターの関わり

考古学遺物の3Dプリンティングを目的としてた前回の記事の後、ここ数年の3Dプリンターと考古学について検索しているとあまりにも衝撃的な講座が行われていましたた。

衝撃的な講座はひとまず置いといては、google先生で結果の期限を切って検索してみます。(検索結果の”ツール”から期限を指定可能)
検索ワードは、”考古学”と”3Dプリンター”です。

2010年1月1日以前
先頭に出てくるのは、水中考古学の論文やトピック。この中に”3Dプリンター”というワードが出てくるようです。3Dプリンター自体も製品として存在し、活用例として考古学が挙げられています。

2010年
検索結果TOPは、”国立特別支援教育総合研究所”のPDFですが、参照している資料や機材が新しいものなので2010年のものからは削除。奈良先端科学技術大学院大学の資料に、文化財のアーカイブの方法として3Dプリンターが出現します
※この資料の中には”初めて発掘されたというマスコミ報道直後は、 多数の考古学ファンで溢れ返る発掘現場も、 しばらくすると閑古鳥がなき、 予算の無駄遣いが問題視される愚策を繰り返す”というなかなかに辛らつな文言も。


2011年
複数メーカの製品が検索でHITするようになります。また、昭和女子大に導入され渋谷駅地下鉄を血管のように3Dプリントした導入事例なども少し見つかります。


2012年
私も使用している”Skanect”の記事が出てくると同時に、3Dスキャナと3Dプリンターを連結して使用する記事が出てきます。市販の3Dスキャン機器”Kinect”が解析されて、PC等で使えるようになったのも大きな理由でしょうか。


2013年
いわゆる”テック系”のサイトにも3Dプリンター記事が出現します。また、東大の助教さんが、”3Dプリンタが歴史学習に与えるインパクト”としてブログの記事をあげていらっしゃいます。
※3Dプリンタで模型図・建物・備品などを複製し、授業で活用ということを5年後くらいと想像されています


2014年
博物館レベルで出土品を3Dプリントアウトして展示する・研究に活用するという事例が増えてきます。三角縁神獣鏡をプリントアウトしたのは、かなり有名かもしれません。


2015年
県の博物館レベルでも3Dプリンターの導入が始まり、展示物作成が始まります。国内だと藤ノ木古墳の出土物を印刷。国外だと、破壊された歴史的建造物の再現を試みたりしてます。個人レベルでも考古資料を3Dプリントされる方出現してきます。


2016年~現在
3Dにプリントアウトしたことによる考古学的発見が記事として見つかります。他の検索結果からも、3Dプリンターと考古学の関連は増えてきていることが分かります。

そんな中、検索結果から栃木県県立博物館が 
3D計測された文化財のデータをもとに3Dプリンターを使いこなしてみよう。”
という講座を行っていたことが分かりました。
受講して見たかったな~と思いながら、ページを開いてみると・・・

小学校4年生~中学校3年生が対象!マジかっ!!

小学生対象にしたアイデアソン・ハッカソン(アイデアを出してそれを実現してみようというイベント)で3Dプリンターを使用しているのは見たことがあります。しかし、ここまでピンポイント・・・考古学×3Dプリンターというのは驚きです。

受講時間からみると、3Dデータとプリンターを説明して、印刷が始まるまでの工程見せるというところでしょうか。(レーザースキャナを栃木県に納入しているFAROとか絡んでそう^^;)恐るべし栃木県博です。


数年の内にこのような人材が社会に出てくるとなると、考古学に限らずいろいろ変革を迫られそうです。

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